暴雨郵便局

M05 · B

洞窟からの手紙

洞窟から顔を上げたあなたへ

暴雨郵便局へようこそ。この手紙は、島の洞窟研究所から届きました。島の外は1914年です。濃紺の手漉きの封筒には、温かな象牙色の洞窟の断面図。くさび形のセリフ体の文字が、円形の切り紙のメダリオンのまわりをゆるやかに弧を描いて巡っています。紙面には幾何学的な影、定規で引いた定理の跡、銅色の観測ラベルが一枚。

プラトンは、洞窟の中の人々についてこう記しました。「そのような人々は、真実とは人工の物の影にほかならないと信じるだろう。」——プラトン『国家』第7巻(紀元前375年ごろ)

影は悪いものではありません。半分だけの光です。振り返って、影の来るところを見てみてください。書きたくなったら、私たちを洞窟の入口に灯しつづけているランプだと思ってください。

洞窟の入口に灯りを

暴雨郵便局

外の世界は1914年・島

追伸 銅色のラベルには、ただ一言「観測」とあります。ラベルはあなたを見ていて、あなたに見られるのを待っています。

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